思い出話の投稿依頼を受け何があるか・・・。そうだ、新型コロナウイルスの感染拡大で自粛生活に入った2020年春に書いた自分史がありそれを引用しようと思った。同窓会向けだから大学時代の全般、インターシップ、就活、卒論などの項目のうち機動隊とデモのところを選んだ。
3年生時(1969年/昭和44年)、機械工学科の代表になり自治会委員として大学の諸行事に関与した。体育文化祭の時(5月)、構内の木造のサークル部室が火事になった。火事原因調査が行われていた時、私服警察が車で学部間の構内道路を通行していた。学生運動をしている学生はその警察官達の顔を覚えていたのだろう「私服警察がいる」と叫び周囲の学生で車を止めた。自分も委員の一人なので車を囲み、さらに大勢の学生が囲み座り込んで車が動けなくなった。恩師の林先生をはじめ教授たちが解放解除するように説得するがだめだった。
時間がたつにつれ機動隊が現れてそのうち大学構内に突入してきた。にらみ合いが続き、とうとう機動隊による学生排除が始まった。自分は運転手のドア側に座り込んでいた。自分の前近くの学生まで機動隊の手で引き抜かれ、中には連行された人もいた。まさに警察の怖さを感じた時であった。その後、学生紛争活動に無関係な新入生までが連行されていたので、関係ないから解放せよ不当逮捕だと言って、大学から八橋の県庁隣りの県警本部まで反対デモ行進をした。多くの学生が参加した。
卒業時学科毎の4年生を送る会があり、セクト的な後輩から成田闘争をどう思うかと質問された。ノンポリの自分であったが「土地を持っている人の気持ちは分かる」と答えた。
学生による紛争があった時代でした。
岡山部会 佐藤宜雄(MS-46)